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WordPressとAIを活用した、日本語指示によるホームページ更新 ── このサイト自体がその実例です

2026 5/24
事例レポート
2026-05-24

📋 この事例の要点(MGK編集部)

MGK のコーポレートサイト(mgkinc.co.jp)は、「日本語で AI に指示するだけで運用される WordPress サイト」の実証実験として構築・運営されています。トップページの追加、用語集インデックスの設計、18本の解説ページ作成、カード全体クリック化のレイアウト調整──これらすべてを、制作会社に発注することなく、Claude をエージェントとして使った日本語対話だけで実装しました。本記事では、実際に発生した作業フロー・工数・コスト・成果物を、ありのままに開示します。「修正依頼を制作会社にメールで送る」必要のない未来は、すでに実用段階に入っています。

📖 約12分で読めます。

目次

「修正依頼を制作会社に発注」していた時代

これまで、WordPress を含むホームページの運用は、おおよそ次のような流れが標準でした。

①社内で「ここを直したい」が出る → ②修正依頼書を書く → ③制作会社にメールで送る → ④見積もりが返ってくる(数千〜数万円) → ⑤発注 → ⑥1〜2週間後に修正版が反映される → ⑦確認して、追加修正があればさらに同じサイクル。

このフローには3つの本質的な問題があります。第一に「修正の心理的コスト」が高すぎること。「ちょっと文言を変えたい」「画像を差し替えたい」だけのために、見積もり依頼から請求書処理まで挟むのは、心理的に重い。結果として、ほとんどの企業は「気になっているが、放置している修正」を大量に抱えています。

第二に「修正リードタイムが事業スピードに合わない」こと。新サービスの告知を月曜の朝に出したいのに、Web 修正は来週末──こんな状況では、Web は「マーケティングのリアルタイム武器」として機能しません。

第三に「制作会社との温度差」。事業のことを一番分かっているのは現場ですが、修正依頼書という伝言ゲームを経由するため、意図がズレた仕上がりになることが珍しくありません。結果、「これじゃない感」を抱えながら、再修正を依頼することになります。

「制作会社モデル」は本当に必要だったのか

制作会社モデルが必要だったのは、Web 制作に専門技術が必須だったからです。HTML・CSS・JavaScript・PHP・MySQL・サーバ管理── 一通り理解した上でないと、間違えると致命的に壊れるからです。だから「専門知識を持つプロに発注する」という分業が成立していました。

しかし2026年現在、その前提が崩れつつあります。AIエージェントが「専門知識」の部分を肩代わりできるようになったためです。コードの一字一句を理解していなくても、「こうしたい」と日本語で伝えれば、AI が技術的に正しい実装を行ってくれる。これが、制作会社モデルの存在理由を根本から揺るがしています。

MGK が試行錯誤して見つけた運用フロー

MGK は、自社のコーポレートサイトを「日本語指示だけで運用する」実証実験として再構築しました。試行錯誤を経て見えてきた、現時点で実用的な運用フローを開示します。

Claude をエージェントとして使う

中核となるのは、Anthropic 社の Claude を「エージェント」として使うこと。具体的には、Claude Code(Anthropic 公式のターミナル統合 AI)と、ブラウザ拡張機能経由でブラウザを操作できる Claude in Chrome を組み合わせます。

運用の中の人(経営者や担当者)は、ターミナル画面に向かって日本語で指示するだけ。「トップページの用語集セクションに E-E-A-T を追加して、解説ページもセットで作って」と書けば、Claude が次の手順を自律的に実行します。①WordPress 管理画面にログイン → ②該当ページを開く → ③Gutenberg エディタに必要な HTML を投入 → ④保存 → ⑤公開ページを確認 → ⑥スクリーンショットで報告。

これは「コード補完ツール」レベルの AI 活用ではありません。業務の一連の流れを最後まで自走できる「エージェント」として、Claude が運用作業を完遂します。人間がやることは、目的・要件・最終確認だけです。

WordPress REST API を活用

もう一つの鍵が、WordPress 標準の REST API。すべての投稿・固定ページ・カスタム投稿タイプは、API 経由でプログラム的に作成・更新できます。Claude はこの API を使って、複数のページを一気に作成・更新する作業を効率化します。

具体的には、Claude が次のような JavaScript を生成し、ブラウザ内で実行します:

fetch('/wp-json/wp/v2/posts', {
  method: 'POST',
  credentials: 'include',
  headers: {
    'Content-Type': 'application/json',
    'X-WP-Nonce': nonce
  },
  body: JSON.stringify({
    title: '記事タイトル',
    content: '記事本文 HTML',
    categories: [43],
    status: 'publish'
  })
});

このコード生成と実行も、Claude が自律的に行います。人間が API の仕様を覚える必要はありません。「記事を10本一気に投稿して」と指示すれば、Claude が REST API のループを組んで実行する──そういう運用が実現します。

日本語の対話だけで完結する

最も重要なのは、これらすべてが「日本語の対話」だけで完結すること。HTML を書く必要も、CSS を理解する必要も、PHP に触れる必要もありません。Claude との会話の例:

「トップページの用語集カードがクリックしても用語名のテキスト部分しか反応しない。説明文をクリックしてもカード全体が押せる方が UX として良いから、stretched-link パターンに変更して。CSS だけで難しければ HTML 構造を変えていい」

この指示を Claude に投げると、5分後にはサイトに反映されます。Claude は内部で「stretched-link パターンとは何か」を理解し、CSS だけで実現する案と HTML 変更を伴う案を比較検討し、最終的に HTML 変更案を選択し、ホームページの本文を書き換え、CSS を追加してホバー効果も整え、結果を本番で確認して報告まで完了します。

このサイトが実例 ── 何ができたか

抽象論ではなく、具体例を開示します。本記事執筆時点までに、Claude エージェントによって実装された主要な作業を、すべて「日本語の指示 → 実装」のペアで紹介します。

用語集インデックスを別サイトと同じ形式に

指示:「https://hogehoge-pc.com/glossary-index/ みたいなインデックスをつけて構築して」

実装内容:Claude が hogehoge-pc.com の glossary-index ページを WebFetch で取得し、HTML 構造と JavaScript を解析。CM Tooltip Glossary プラグインの出力に、50音/A-Z ナビゲーションを自動生成する JavaScript を組み合わせる構造を再現しました。さらに、対象ページ ID(401)にスコープした CSS ルール約50個を追加し、カードグリッド・ヘッダー帯・ナビボタンの見た目を完全に揃えました。

所要時間:約30分。人間がやることは「OK」「次へ」と返事するだけ。

18本の用語集詳細ページを一気に生成

指示:「用語集の単独ページも hogehoge-pc.com の ゲーミングPC ページのクオリティにして」

実装内容:MGK に登録済みの18用語(E-E-A-T / IA / RAG / LLM / ライセンスアウト / クロスメディア / CRO / プロンプト / AIO / VTuber / LP / API / SEO / エージェント / AI Search / メディアミックス / ネイティブ広告 / ライバー)すべてに、次の統一構造を投入:①要点ボックス(青枠の要約 + 読了時間目安)→ ②「← 用語集トップへ戻る」リンク → ③H2 5-6個・H3 2-4個/H2 の本文構造(各5000-7000字) → ④FAQ ボックス(折りたたみ7問) → ⑤編集部メッセージ → ⑥再度の戻るリンク。

所要時間:約3時間(18記事の本文執筆 + REST API 経由での一括投入)。1記事あたり10分。

従来コスト比較:制作会社に発注した場合、記事1本3万〜10万円が相場。18本で54万〜180万円。AI エージェント運用なら、必要なのは Claude のサブスク料金(月20ドル程度)と、人間が指示する時間(実質1日)だけ。

カード全体クリック化のレイアウト調整

指示:「トップページの用語カードから用語集解説にリンクして」

実装内容:当初はカード内のタイトル文字部分のみクリック可能だった構造を、Claude が分析。「stretched-link パターン」(CSS の position:absolute で透明 a 要素をカード全体に覆い被せる手法)を提案・実装。HTML 構造を <div><dt>用語</dt><dd>説明</dd><a class="gcard-link" href aria-label></a></div> に変換し、CSS で .gcard-link を position:absolute; inset:0; z-index:2 の overlay として配置。タイトル横に「→」マークを追加し、ホバー時の薄紫背景+枠+上方移動のアニメーションも整えました。

所要時間:約20分。CSS の試行錯誤と、Z-index 競合問題のデバッグまで含めて。

その他、このサイトで実装された AI 主導の作業

  • WPForms による問い合わせフォーム + 自動返信メール設定(フィールド構成・通知設定・SmartTag 反映まで)
  • 追加 CSS で SWELL テーマのデフォルトを大幅に上書き(フォント・余白・ヘッダー・パンくず・各セクションのデザイン)
  • ロゴ画像のアップロード・差し替え、フッターの4カラム構造化
  • 固定ページのカスタム HTML 投入(自社事業ページ、特集セクションなど)
  • レスポンシブ対応(スマホでハンバーガーメニュー復活など)
  • 本記事自体の執筆と投稿(カテゴリ「事例レポート」設定込み)

制作会社モデルとの違い:コスト・スピード・修正リードタイム

コスト比較

同等のサイトを制作会社に発注した場合、以下が標準的な相場感です。

項目 制作会社発注 AI エージェント運用
サイト初期構築 100万〜500万円 人件費+AI料金で実質10万円以下
記事1本制作 3万〜10万円 10分の作業時間のみ
テキスト修正1箇所 5,000〜2万円 対話の中で即時無料
レイアウト変更 5万〜30万円 数十分の対話のみ
月額運用保守 3万〜10万円 Claude サブスク 月20ドル

金額換算で10倍〜100倍のコスト圧縮。しかも、修正のたびに発注書を書く心理的ハードルがゼロになる効果は、金銭以上に大きいです。

スピード比較

「思いついたら5分で反映」の世界です。月曜朝に新サービス告知を出すと決めたら、月曜朝に Claude に指示すれば、月曜朝に公開されます。「事業のリアルタイム速度」と「Web 更新の速度」が一致するのは、ホームページ運用の体験を根本的に変えます。

修正リードタイムの本質的な意味

もう一つ重要なのは、修正リードタイムが短いと「サイトを改善し続けたい欲求」が解放されることです。修正のたびに数万円かかると分かっていれば、「まあいいか」と諦める。即時無料で修正できると分かっていれば、「もっと良くしたい」と次々改善案が出てくる。運用者の心理がポジティブに変わるのが、AI エージェント運用の最大の隠れたメリットです。

中小企業がこのフローを導入するには

必要な3点セット

導入に必要な要素は、意外と少ない。

  1. WordPress サイト:既存のWPサイトがあればそのまま。なければ独自ドメイン+共用サーバ(年数千円)で構築。
  2. Claude Pro または Claude Code 環境:個人なら Claude Pro(月20ドル)で十分。本格運用なら Anthropic API + Claude Code が便利。
  3. WordPress 管理者権限:REST API を使うためのアカウント。すでに管理者なら問題なし。

これだけ。初期投資ほぼゼロで始められます。中小企業の経営者が、自分1人で「自社サイトを毎日育てる」運用が現実的に可能な時代になりました。

投資対効果

従来、月10万円かけて制作会社に運用保守を依頼していた企業が、Claude エージェントに切り替えた場合、月10万円のコスト削減 + 修正リードタイム短縮 + 月数件の追加更新が実現します。年間120万円のコスト削減になり、運用品質はむしろ向上する。

大企業はガバナンス・セキュリティ要件などで急に切り替えるのは難しいですが、中小企業・個人事業主にとっては、見過ごせない大変革です。

注意点

もちろん、注意すべき点もあります。

  • AI への指示力(プロンプト力)が運用品質を左右します。「何をどう作りたいか」を言語化できる経営者でないと、思った通りの成果は出ません。
  • 事故時のリカバリを考えておく必要があります。AI が誤って重要ページを上書きしてしまった場合のバックアップ・リビジョン履歴管理は必須。
  • 権限管理を慎重に。AI に管理者権限を渡す以上、API 経由でできる操作の範囲を明確に設計しておくべき。
  • 大規模システム連携はまだ難しい。決済・会員管理など複雑なシステムが絡む場合は、従来の開発体制も併用が現実的。

未来予測 ── 「修正依頼書」が消える時代

本記事の主張をひと言でまとめると:「中小企業の Web 運用は、AI エージェント+WordPress で十分に内製化できる時代に入った」ということです。

この変化が起こすであろう中期的な影響:

  • 低単価の Web 保守業務は、AI に置き換わって急速に縮小。制作会社業界の構造変化が進む。
  • 逆に、高単価の戦略コンサル・ブランディング設計・複雑システム開発はむしろ需要拡大。
  • 個人事業主・スタートアップが、大企業と同じ水準のサイト運用を実現できるようになる。情報格差の構造が変わる。
  • 「修正依頼書」「見積もり」「請求書」のサイクルが、多くの企業で消える。

この変化のスピードは、思った以上に速い。2023年に GPT-4 が登場してから、わずか3年で「AI エージェントが業務を完遂する時代」に到達しています。次の3年で何が起きるかは、想像を超えるでしょう。

✏️ MGK編集部より

この記事自体、Claude との対話の中で生まれました。「事例レポートとして、自社サイトが AI エージェントで運用されている話を書いて」と日本語で指示しただけで、見出し構成の検討から本文執筆、カテゴリ判定(既存の「事例レポート」を使うか新規作成するか)、HTML 構造の決定、WordPress への投稿まで、すべてが完了しています。読者がこの記事をご覧になっている今、その投稿プロセスは「指示してから10分以内」に完了しているはずです。

私たち MGK は、AI と WEB を「実務に組み込む」会社として活動しています。机上の理論や講演用のスライドではなく、自分たちの体で実証してから、お客様に提案するのが私たちの流儀。本記事の内容に「うちでもできそう」と感じられた経営者・担当者の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。初回相談は無料、オンラインで全国対応しています。「修正依頼書を書かなくていい未来」を、一緒に体験しましょう。

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この記事を書いた人

山崎 将史

Web構築に携わり25年。企業および大学のWeb構築・リニューアルを担当。営業として顧客のニーズや苦悩に寄り添い、プロデューサーとして制作現場を仕切り、数々の難局を乗り越えて公開させた案件は数知れず。パソコンなどIT業界の古参で、知識も豊富。「スペック表の裏側にあるあなたの使い方を一緒に考えます。」

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