📋 この用語の要点(MGK編集部)
カノニカルタグとは、内容がよく似た複数のページのうち、どれを検索エンジンに評価してほしい正規のページなのかを伝えるHTMLの記述です。通販サイトの絞り込み一覧や印刷用ページ、広告の計測パラメータが付いたURLなど、同じ内容が別のURLで表示される場面は珍しくありません。放置すると評価が分散し、意図しないURLが検索結果に出る場合もあるため、URLの重複対策の基本として理解しておきたい仕組みです。
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「カノニカルタグ」とは
カノニカルタグは、あるページの内容について「正規のURLはこちらです」と検索エンジンへ伝えるための記述です。日本語では正規URLの指定、正規化タグなどと呼ばれます。同じ内容が複数のURLで見られる状態のとき、代表となる1つのURLを示す役割を持ちます。
記述の形と、重複が生まれる原因
書き方はシンプルで、HTMLのhead部分にlink要素を1行加えます。属性は rel=”canonical” で、href に正規としたいURLを指定します。指定するURLは次の点に気をつけます。
- 相対パスではなく、httpsから始まる絶対URLで書く
- 実際に表示できるURLを指定する(存在しないURLは避ける)
- 1ページにつき指定は1つだけにする
HTMLを直接編集できないPDFなどのファイルでは、サーバーの応答ヘッダーで同じ指定を返す方法もあります。そもそも似た内容のURLが増えてしまうきっかけは、日々の運用の中に潜んでいます。
- 広告やメール配信の計測用パラメータが付いたURL
- 一覧ページの並び替えや絞り込みで変化するURL
- 末尾のスラッシュあり・なし、wwwあり・なしの違い
- 印刷用ページや、同じ商品を複数のカテゴリー配下に置いている構成
なぜ重要なのか
中小企業の担当者にとって、カノニカルタグは攻めの施策ではなく、取りこぼしを防ぐ施策です。地味ですが、影響が広い範囲に及びます。
ページの評価が分かれてしまう
同じ内容が複数のURLに存在すると、外部から受けたリンクや閲覧の実績が別々のURLに分かれてしまう場合があります。正規URLを1つに集約すると、評価をまとめやすくなるとされています。せっかく紹介記事で取り上げてもらったリンクが、代表でないURLに向いてしまう事態を避けられます。
検索結果に出るURLを整えられる
指定がない場合、検索エンジンが独自に代表URLを選ぶことがあります。その結果、パラメータの付いた読みにくいURLや、古い構成のページが検索結果に出てしまうこともあります。どのURLを見せたいかを自社側から示せる点は、ブランドの見え方の面でも意味があります。あわせて、クロールされる先が整理され、更新が反映されやすくなる効果も期待できます。
実務での使い方・進め方
設定そのものは1行ですが、迷いやすいのは「どれを正規にするか」の判断です。決め方と確認の手順を分けて考えると整理しやすくなります。
正規URLの決め方と設定後の確認
- 内容が最も充実し、更新を続けるページを選ぶ
- すでに検索から流入があるURLを優先して考える
- 外部から紹介リンクを受けているURLを確認する
- パラメータのない、短く分かりやすいURLを基本にする
迷う場合は、お客様に案内するときに使うURLを基準にすると決めやすくなります。設定したら、そのままにせず確認まで行います。ブラウザーでページのソースを表示し、意図したURLが入っているかを見ます。検索エンジンの管理ツールでは、指定した正規URLと検索エンジン側の判断が一致しているかも確認できます。テンプレートの作り方によって全ページが同じURLを指してしまう不具合も起きやすいため、公開前の点検は欠かせません。
発注側(中小企業)が準備すべきこと
制作会社や運用会社に依頼する場合、発注側でそろえておくと進行が速くなる情報があります。
- 公開しているURLの一覧と、各ページの役割
- 広告やメールで使っている計測パラメータの種類
- 同じ商品や事例を複数の場所に載せているかどうか
- ドメインの統一方針(wwwの有無、httpsへの統一状況)
判断すべきは、どのURLを会社の窓口として残すかという方針の部分です。技術的な記述は委託できますが、代表URLの決定は事業側で持つほうが、後の運用が安定します。見積もりを比べるときは、設定作業だけでなく、公開後の確認と報告が含まれているかも確かめておくとよいでしょう。
よくある誤解と注意点
指定すればそのとおりになる、という誤解
カノニカルタグは検索エンジンへの強い提案であり、命令ではないとされています。指定したURLと内容が大きく違う場合などは、無視される場合があります。ページの内容をそろえること、サイト内のリンクも正規URLに向けることが、指定を尊重してもらう助けになります。なお、正規ページが自分自身であっても指定を入れておく運用は広く行われています。
重複対策はすべてカノニカルで足りる、という誤解
URLを完全に一本化したい移転や統合の場面では、301リダイレクトのほうが適します。検索結果に出したくないだけであれば、noindexという選択もあります。ページは両方残すが評価は1つにまとめたい、という場合にカノニカルが向きます。用途が違う手段なので、目的から選ぶことが大切です。一覧ページの2ページ目以降を1ページ目に集約するなど、内容が異なるページを無理にまとめる指定も避けます。
よくある質問
Q. 設定するとすぐに効果が出ますか?
A. 検索エンジンが再度ページを読み込み、判断を更新するまで時間がかかります。数日から数週間程度の幅で様子を見る前提で、管理ツールの表示を追いかけるとよいでしょう。
Q. 別のドメインのページを正規に指定できますか?
A. 技術的には可能です。記事の転載や、複数のサイトで同じ内容を掲載している場合に使われます。ただし転載先の運用に依存するため、事前の取り決めを文書で残しておくと安全です。
Q. 商品の色やサイズ違いのページはまとめるべきですか?
A. 説明文が実質同じで、選択肢だけが違うのであれば代表ページへ集約する考え方があります。一方で、色ごとに検索される商材なら個別に残す判断も成り立ちます。検索されている言葉を見て決めるのが実務的です。